○各務原市消防本部及び消防署職員の服務等に関する規程

昭和40年3月25日

消防本部訓令乙第1号

第1章 総則

(趣旨)

第1条 この規程は、消防組織法(昭和22年法律第226号)その他消防に関する法令、条例及び規則に基づく施設並びに職員を能率的に運営し、かつ、民主的に職務を執行して、消防本来の使命を達成することに必要な事項を定めるものとする。

第2条 消防本部及び消防署(以下「本部」及び「署」という。)の行政及び運営については、法令、条例及び規則に特別の定めがある場合のほか、この規程の定めるところによる。

(消防長の職務代理者)

第3条 消防長が不在又は事故があるとき若しくは欠けたときは、消防次長(以下「次長」という。)をもって消防長の職務代理者とする。

2 消防長及び次長ともに不在又は事故があるとき若しくは欠けたときは、消防長の指名した消防職員がその職務を代理する。

第4条 前条の職務代理者は、消防長が死亡、罷免、退職又は心身の故障で職務を行うことができないために代理となった場合のほかは、諸規程の改廃並びに職員の昇任及び降任を行うことができない。

(事務の処理)

第5条 次長、署長、課長、署長補佐、課長補佐、出張所長及び係長は、上司の命令を受け、所属の消防職員(以下「職員」という。)を指揮監督して分掌事務を処理する。

2 事務処理の方法については、特別の場合を除くほか、市長事務部局の例による。

3 臨時又は緊急の必要があるときは、各務原市消防本部規則(昭和40年規則第6号)第4条によらないで事務を処理することができる。

第2章 服務及び規律

第1節 通則

(服務)

第6条 職員は、市民全体の奉仕者として公共の利益のために勤務し、かつ、職務の遂行にあたっては、全力をあげてこれに専念しなければならない。

第7条 職員は、廉恥をおもんじ、消防全体の不名誉となるような行為をしてはならない。

第8条 職員は、常に規律を厳守し、粗暴な言語及び態度をつつしみ、上司の職務上の命令に服従しなければならない。

第9条 職員は、お互いに尊敬しあい、常に和衷協力して服務にあたらなければならない。

第10条 職員は、職務遂行にあたっては忠実勤勉であり、かつ、質実剛健、よく災害現場における危難を排し、その責務をはたさなければならない。

第11条 職員は、常に修養、訓練及び研究に努め、法令、条例、規則等に通暁しなければならない。

第12条 削除

第2節 一般規律

(一般規律)

第13条 職員は、次の各号を厳格に守らなければならない。

(1) 常に静粛で礼儀正しく、かつ、秩序正しくしなければならない。

(2) 職務を執行するに際しては、冷静で正しい判断をし、かつ、周到な注意をはらい忍耐強くなければならない。

(3) 職務に必要以外の口論をつつしまねばならない。

(4) 法令違反又は不道徳な行為をしてはならない。

(5) 過失があったときは、上司に対しその事実を隠蔽したり、虚偽の陳述をしてはならない。

(6) 次に掲げる場合は喫煙してはならない。

 火災その他の災害現場に出動及び帰路の途上

 消防車上にあるとき及び火災その他の災害の防禦活動の作業中

 ガソリン並びにその他類似物品の付近及びこれらの取扱い中にあるとき。

 本部及び署の内外を問わず監視勤務にあるとき。

 消防機関室にあるとき。

(7) 職員は、常に身体を清潔にし、服務は端正であるとともに、その習慣を身につけなければならない。

2 職員は、消防諸般の要求に適応するため、旺盛な消防精神を練成し、体力、気力を鍛え、常に厳正な規律の保持と、迅速、的確な秩序ある団体行動の涵養に努めなければならない。

3 指揮者は、常に指揮能力の練成に努め、活ぱつ厳正な動作の模範を示し、規律厳正な消防力を養成し、職員の品位向上を図らなければならない。

第3節 行政規律

(一般行政規律)

第14条 職員は、法令、条例、規則、命令及び指示に従い、主管する職務の執行にあたっては、消防長に対して責任を負う。

第15条 職員は、市内の街区、道路、水道管、消火栓、貯水槽及びその他の水利並びに主な建築物及びこれらに到る道順、状態等の実情に通暁していなければならない。

第16条 訴訟の証人となって召喚された職員は、直ちにその事実を消防長に報告しなければならない。

第17条 職員は、消防長に無断で本部の一般政策に影響を及ぼす処置を、部外の者又は団体に申し出たり、援助を求めてはならない。

(身分異動の届出)

第18条 職員は、住所を変更し、又は婚姻等によって身分に異動があったときは、速やかに届け出なければならない。

(事故等に対する措置)

第19条 事故その他により消防車が出動不能又は作業不能となった場合は、指揮者は速やかに出動又は作業のできる状態にするため、適切な措置をとらなければならない。

(事務監察)

第20条 消防長及び次の各号に該当する職にある者は、人員、敷地、附属物、機械器具施設及びその他の備品並びに執行事務、文書記録等について、次に定めるところにより監察しなければならない。

(1) 毎年1回消防長が綿密に行う。

(2) 毎月1回次長又は署長が綿密に行う。

(3) 毎週1回主管係長は、職務執行に必要な点について行う。

第3章 就業

第1節 消防本部及び消防署

(毎日勤務)

第21条 職員のうちで次に掲げる者の勤務は、毎日勤務とする。

(1) 次長、署長及び課長の職にある者

(2) 総務課、予防課及び消防課(指令第一係及び指令第二係を除く。)の職員

(3) 消防長が指定した者及び女子職員

2 消防長は、職員の勤務日を適宜変更することができる。

(交替制勤務)

第22条 前条第1項に掲げる者以外の職員の勤務は交替制勤務とする。

2 交替制勤務者は、消防課にあっては指令第一係及び指令第二係、消防署にあっては第1消防隊及び第2消防隊に分かれ交替制によって勤務する。ただし、これにより難い場合は、消防長が別に定めることができる。

3 交替制勤務者の通常行う夜間勤務に服務する者をわけて、甲班及び乙班とする。

4 交替制勤務者(指令第一係及び指令第二係の交替制勤務者は除く。)は、別表の勤務時間等に服務しなければならない。ただし、別表の勤務時間等は、火災その他災害等における勤務に支障のない場合に限り、一回の勤務の範囲内において、変更することができる。

5 交替制勤務者(指令第一係及び指令第二係の交替制勤務者は除く。)の勤務の種類は、次のとおりとする。

(1) 監視勤務

(2) 通信勤務

(3) 巡回勤務

(4) 待機勤務

(5) 災害防禦活動

(6) 救急活動

(7) その他消防に関し、消防長が命ずる勤務

第23条 勤務交替は、現に勤務中の者を除き、当非番員ともに機関室前に整列し指揮者が点呼を行い、機械器具の点検及びその他所定の申し継ぎをする。ただし、当番員は、所要の人員以下でその勤務を交替してはならない。

第24条 交替制により勤務する職員は、次の各号に定める事項を守らなければならない。

(1) 当番となる職員は、交替完了以前には勤務につかない。

(2) 非番となる職員は、所属の指揮者が交替を完了した旨の申し渡しがあって、退庁の指示があるまではみだりに退庁できない。

(3) 作業の都合によって命令された場合のほかは、勝手に相番の職員のため義務を遂行したり、その職務を代行してはならない。ただし、相番の職員が2時間を超えない範囲内で勤務を免ぜられた場合は、その当務の指揮者の許可を得て代行勤務に服することができる。

(4) 代行による職員は、その職務についたうえは、その者の義務と責任とを遂行する。ただし、これによって非番となる職員は、その代行者が職務につくまでその責任は、解除されない。

第25条 交替時間に火災その他の災害により非番となる職員が帰署しない場合は、当務となる指揮者は、所定の時間に点呼を行う。

第26条 火災その他の災害で出動し、災害現場で活動中の職員が非番となっても指揮者の許可なくしてその勤務を免ぜられない。

第2節 その他

(特殊作業に従事する職員)

第27条 特殊の作業に従事する職員の勤務時間は、消防長又は署長が定める。ただし、この場合作業の性質により必要とされる時間を付加することができる。

(休日及び休暇)

第28条 職員の休日及び休暇については、毎日勤務者は、各務原市職員の休日及び休暇に関する条例(昭和38年条例第35号)の定めるところによる。交替制勤務者については別に定める。

(その他の遵守事項)

第29条 職員は、前各条によるほかその就業については、次の各号の定めるところによる。

(1) 職員の休憩は、庁舎内で行いみだりに勤務場所をはなれてはならない。休憩中でも出場命令や出場信号を受けたときは、直ちに勤務につかなければならない。

(2) 非番又は休暇中でも召集された場合は、直ちに登庁しなければならない。また、非番又は休暇中に水火災その他非常事態の発生を知ったときは、召集がなくても直ちに指定の場所に参集し、勤務につかなければならない。ただし、病気その他やむを得ない事故で応召することができないときは、その事由を届出なければならない。

(3) 職員は、前号の召集に応ずるため常にその所在を明らかにしなければならない。

(4) 非番又は休暇中でも火災警報発令中及び災害発生のおそれがあって警戒を要する状況にある場合は、自宅において待機しなければならない。

(5) 休日、休暇又は非番日並びに忌引中、私用のため旅行その他の事由により宿泊しようとするときは、その事由、行先及び期間を消防長に願い出て許可を受け、また、日帰りの場合でも市外に赴くときは届け出なければならない。

(6) 勤務に服するときは、制規の服装でなければならない。ただし、特殊の勤務又は上司の指示若しくは承認を得た場合はこの限りでない。

第4章 職務

第1節 監督者

(監督者及び指揮者)

第30条 消防司令、消防司令補及び消防士長は、監督者としてそれぞれの階級に従い、所属長の命を受けて部下職員の服務及び執行務を監督しなければならない。

2 監督者は、水火災その他災害出動、訓練及びその他作業に当たる場合に直接指揮をとる。この場合の監督者を指揮者と呼称する。

第31条 監督者は、常に監督下にある職員が自己の義務を完全に履行しつつあるか、又はその職務に適材であるか、否かを調べなければならない。

第32条 監督者は、ときどき庁舎内外を巡視し、職員の訓練又は作業の要領を指導、指揮し、勤務遂行の向上に努め、庁舎の保存、火災及び盗難の取り締り状況を監督しなければならない。

第33条 上級監督者は、部下監督者の力量と人格を常に観察し、指揮能力の高揚に努め、統卒する職員の仕事の上にその意図を反映せしめなければならない。

第34条 監督者と部下とは相互に信頼し、礼譲をもって常に融和し、団結を保持しなければならない。

第2節 火災予防

(火災予防)

第35条 消防の任務は、火災の予防を第1要件とする。予防の業務の執行は、別に定めるもののほかこの規程の定めるところにより全力を傾注してこれを行わなければならない。

第36条 予防をつかさどる係は、その業務を行うにあたって次の各号に定める事項を守らなければならない。

(1) 防火対象物(山林及び一般住宅を除く。)は、定期的に査察する。

(2) 査察は、対象物の種類、危険の度合等必要な事項を勘案して行わなければならない。

(3) 火災予防に関する世論を調査しなければならない。

(4) 火災発生の場合は、原因、損害等必要な事項を速やかに調査しなければならない。

(5) 放火又は失火の疑いのあるときは、その火災の原因の調査の主たる責任及び権限は、消防長又は消防署長にあることを自覚し、特に調査を慎重にし、犯人逮捕等については警察に協力しなければならない。

(6) 火災予防対策を常に研究し、創意工夫を図らなければならない。

第5章 執行務

第1節 監視勤務

(監視勤務)

第37条 署は、火災防禦行動に支障をきたさない範囲内において、この規定の定めるところにより監視勤務を続けなければならない。

(監視勤務の方法)

第38条 監視勤務は、動哨によって行う。

(動哨)

第39条 動哨は、次の各号に定める事項を守らなければならない。

(1) 所定の時間に直ちに勤務につかなければならない。

(2) 勤務につくときは、次の事項を守らなければならない。

 消防車異常の有無を調べること。

 消防機関室の状態を調査し、出火出場に支障をきたさないよう処置すること。

 動哨の交替に際しては、必要事項の申し継ぎを行うこと。

(3) 勤務中はあごひもをかけること。

(4) 電話その他警報異常の有無を調べなければならない。

(5) 雨雪その他やむを得ない場合のほか、署の内外を巡回して警戒に努めなければならない。

(6) 火災又は怪煙を発見したときは、的確にその場所を速報しなければならない。

(7) 警報送受信に用いる施設の装置若しくは機能に故障又は欠陥のあるときは、直ちに指揮者に報告し、適当な措置を講じなければならない。

(8) 動哨日誌に所要事項を記載しなければならない。

(9) 交替に際しては、後勤務の動哨がその職務につくまで前勤務の動哨はその職務と責任を免ぜられない。

(監視勤務員の心得)

第40条 監視勤務員は、次の各号に定める事項を守らなければならない。

(1) 常に視覚の敏活を期し、火災の早期発見に努めなければならない。

(2) 視覚関係又は気象の変化による火災の遠近、大小及び火焔反映の異なる状態を知り、有事の際に誤認のないよう知識の涵養に努めなければならない。

(3) 平素から展望の方位、特殊建物及びその他目標となるべき施設の所在を熟知すること。

(4) 紛らわしい火焔又は煙を火災と誤認することのないよう努めなければならない。

(5) 常に聴覚の敏活を期し、事件の取扱いは、迅速確実を期さなければならない。

(6) 警報の正確と受信と解釈につき責任を負わなければならない。

第2節 通信勤務

(通信勤務)

第41条 本部及び署は、常時通信勤務員を置き、いかなる場合でもこれを欠かしてはならない。

第42条 通信勤務に際しては、常に聴覚の敏活を期し、沈着冷静、かつ、敏速を旨とし、次の各号に定める事項を守らなければならない。

(1) 火災及びその他の災害発生の通報に接したときは、指揮者に報告するとともに所定の順序に従って関係方面に速報しなければならない。

(2) 通信施設の機能保持に注意し、故障のあるときは、速やかに必要な処置を講じなければならない。

(3) 職務に関する受発事項は、記録しなければならない。

(4) 毎日4回無線テストを行い、その結果を記録しなければならない。

(5) 交替に際しては、後勤務の通信員が勤務につくまで前勤務の通信員は、その職務と責任を免ぜられない。

(6) 勤務中はみだりに所定の場所をはなれてはならない。

第3節 巡回勤務及び待機勤務

(巡回勤務)

第43条 巡回勤務は、火災予防業務の執行と、地理、水利調査及び既設水利機能の保持を目的として、指揮者の指示に従い、各々定められた受持区域内を巡回するものとする。受持区域は、別に定める。

2 巡回勤務者は、勤務の結果を記録し、指揮者に報告しなければならない。

(待機勤務)

第44条 待機勤務に際しては、常に迅速に出動できるようにこころがけるとともに、次の各号に定める事項を守らなければならない。

(1) 常に庁舎内に待機し、みだりに勤務場所を離れてはならない。

(2) 庁舎内外の清潔整頓、機械器具の手入れ及びその整備に従事しなければならない。

(3) 消防車の異常の有無を調べ、火災出動に支障のないよう措置しなければならない。

(4) その他定められた分掌事務及び特命事項の処理を行わなければならない。

第4節 機関員

(機関員)

第45条 消防車の運転は、いかなる場合でも自動車運転免許証を有する者でなければ運転をし、また、させてはならない。

第46条 消防長から機関員としての命令を受けたものでなければ出火出動の消防車の運転をしてはならない。

第47条 機関員は、次の各号に定める事項を守らなければならない。

(1) 消防車は、完全に整備手入れしなければならない。

(2) 毎日消防車の状態を検査し、何時でも出動に支障のないようにして置かなければならない。

(3) 消防車を使用した後は、完全に手入れしなければならない。

(4) 消防車の運転操作については、指揮者に対して責任を負う。

第5節 火災出動

(火災出動)

第48条 火災の通報を受け、又は他の方法によりこれを知り得た者は、直ちに上司に報告し、指揮を受けなければならない。

第49条 消防車の指揮者は、火災の発生を知ったときは直ちに消防車を出動させなければならない。

第50条 指揮者は、消防車を誤った出動をさせてはならない。

第51条 出動の指命を受けた職員(以下「隊員」という。)は、すべて指揮者の命令によって行動しなければならない。

第52条 消防車の指揮者は、火災出動又は帰署するときは、事故防止に最善の努力を払い、次の各号に定める事項を遵守しなければならない。

(1) 指揮者は、機関員の隣席に乗車し、絶えず速度、障害物、踏切等に注意しなければならない。

(2) 病院、登校中又は授業の終了時にある学校(保育所、幼稚園等を含む。)若しくは開演中の劇場又は映画館等の前を通過するときは、事故防止のため特に注意しなければならない。

(3) 鉄道及び軌道の踏切では、一旦停車して安全を確認して進まなければならない。

(4) 職員のほかは、消防車に乗車させてはならない。

(5) 消防車の進行は、1列縦隊で安全な距離を保って走行し、先行消防車の追越し信号がある場合の外は、これを追越してはならない。

第53条 消防車の出動は、道路及び交通の状況に応じ、安全な速度を守らなければならない。

2 消防車は、火災の現場に出動するときに限り、正当な交通を維持するため必要なサイレンを鳴らさなければならない。

第54条 消防車が火災現場から引揚げる場合及び災害によらないで必要により走行する場合の交通を維持するための警戒信号は、鐘又は警笛に限らなければならない。

第55条 消防車は、消防長又は代理者の指示又は許可を得ないで市外の火災に出動してはならない。ただし、市内の火災と認め出動した消防車が、近づくに従い、市外の火災と判明したときは、その状況により許可を受けないで指揮者の判断により火災の鎮圧その他消防業務に従事することができる。

2 市外の火災に出動したときは、帰署後指揮者は、速やかにその状況を消防長に報告しなければならない。

第55条の2 署長は、管轄区域外に火災が発生したときは、相互に応援の出動をしなければならない。応援出動の車両及び人員は、火災発生地を管轄する署長の要請に基づき決定するものとする。

第6節 消火活動

(消火活動)

第56条 火災現場に到着した隊員は、施設及び機械を最高度に活用して、生命、身体及び財産の救護並びに損害を最少限度に止めて、火災を鎮圧するよう必要な処置と行動をとらなければならない。

第57条 火災現場に到着した指揮者は、その火災の状況を逐次本部に通報しなければならない。

第58条 火災現場にある指揮者は、その後上級指揮者が到着したときは、速やかに火災の状況、火災鎮圧のためとった手段、方法及び消火活動上必要と認める事項を報告しなければならない。

2 火災現場に上級指揮者が到着しても、指揮者は、隊員の災害に対処する行動と責任は解消されるものでない。

第59条 先行指揮者は、上級指揮者が到着するまでの指揮をとり、責任を負わなければならない。

第60条 指揮者は、消防団の指揮者と密接な連絡をとり、消防力を最高度に発揮しなければならない。

第61条 指揮者は、火災現場においては、次の各号を遵守し、又は留意しなければならない。

(1) 消火作業中は、本部への報告その他やむを得ない理由によって離れる以外は、終始消防業務の指揮にあたり隊員の活動を監督しなければならない。

(2) 風位、風速及び火災の状況等を勘案し、最も有効な水利を選定し、部署しなければならない。

(3) 常に自己の指揮下にある隊員を掌握して、どこに進入又は転所しているか知っておかなければならない。

(4) 危険物の貯蔵所の有無をたしかめ、作戦、指揮にあたっては、隊員を危険にさらさぬよう心がけなければならない。

(5) 火災の損害を最少限度に防止するとともに、水による損害も最少限度に止めなければならない。

第62条 隊員は、いかなる場合でも住民の生命及び身体を危険におとしいれてはならない。また、指揮者は、所属隊員の保護に充分な処置を講じなければならない。

第63条 隊員は、行動中指揮者の命なく勝手に部署を離れてはならない。

第64条 隊員は、火災防禦活動にあたって必要以上の財産の毀損又は破壊をさせなければならない。

第65条 指揮者は、火災終そく後そく残火を調査し、再燃によって生命、身体及び財産に危害を及ぼすことのないようその徹底を期さなければならない。

第66条 指揮者は、火災の状況に応じ、消防警戒区域を設定しなければならない。

第67条 火災又は非常事態の現場で死体を発見したときは、上級指揮者は直ちに本部に報告するとともに、警察官又は検視員が到着するまではその現場を保存しなければならない。また死者及び遺族等に対する礼を失してはならない。

第68条 放火の疑いがある場合は、上級指揮者は、次の処置を講じなければならない。

(1) 現場の保存に努め、放火犯人を逮捕するよう警察に協力しなければならない。

(2) 直ちに消防長に報告し、警察へ通報しなければならない。

(3) 事件は慎重に取扱うとともに、公表は差し控えなければならない。

第69条 消防車を操作する隊員は、次の各号に定める事項を守らなければならない。

(1) 消防車の操作は、すべて習熟した者でなければならない。

(2) 消防車の積載器具は、常に完全にしておかなければならない。

(3) 消防車と消火栓その他水源とは、適切に接続しなければならない。

(4) 消防車を操作中は、不必要な会話及び不用な動作は厳に慎しまなければならない。

(5) ポンプは、適度の圧力で操作しなければならない。

第70条 火災現場で指揮者は、その火災が消防隊を必要としない状況に至ったとき又は地元消防団員のみで残り火の処理ができると認めたときは、消防団の指揮者と連絡の上、速やかに帰還しなければならない。

第71条 消火活動を終ったときは、器具、器材を点検し、異状の有無を指揮者に報告しなければならない。

第72条 火災現場から引き揚げた消防車は、次の出動に備え直ちに手入れし、指揮者の点検を受けなければならない。

第7節 救急業務

(救急出動及び救急活動)

第72条の2 救急出動及び救急活動は、火災出動及び消火活動の規定を準用する。

第6章 携帯物品

第1節 消防職員手帳

(消防手帳)

第73条 職員の身分を証明するため、消防手帳(以下「手帳」という。)を貸与する。

第74条 手帳は、遺失、盗難又は損傷しないよう注意し、勤務中は常に携帯して職務の執行に際し必要があるときは、これを提示しなければならない。

第75条 手帳は、これを他人に譲渡又は貸与若しくは使用させてはならない。

第7章 雑則

第76条 この規程に定めるもののほか、本部及び署に勤務する職員の勤務条件及び服務については、市長の事務部局の例による。

この訓令は、昭和40年4月1日から施行する。

(昭和44年消本訓令第1号)

この規程は、昭和44年4月1日から施行する。

(昭和48年消本訓令第2号)

この規程は、公布の日から施行する。

(昭和49年消本訓令第1号)

この訓令は、昭和49年4月1日から施行する。

(平成元年消本訓令第5号)

この規程は、平成元年10月1日から施行する。

(平成5年消本訓令第1号)

この訓令は、平成5年7月1日から施行する。

(平成14年消本訓令第3号)

この訓令は、平成14年4月1日から施行する。

(平成16年消本訓令第2号)

この訓令は、平成16年4月1日から施行する。

(平成20年消本訓令第3号)

この訓令は、平成20年4月1日から施行する。

(平成23年消本訓令第1号)

この訓令は、平成23年4月1日から施行する。

(平成26年消本訓令第2号)

この訓令は、平成26年7月1日から施行する。

(平成31年消本訓令第2号)

この訓令は、平成31年4月1日から施行する。

(令和2年消本訓令第1号)

この訓令は、令和2年4月1日から施行する。

(令和3年消本訓令第3号)

この訓令は、令和3年6月30日から施行する。

(令和4年消本訓令第1号)

この訓令は、令和4年7月28日から施行する。

別表(第22条関係)

8時30分から9時まで

引継 勤務交替 車両点検

9時から12時まで

分担事務 諸作業等

12時から13時まで

昼食 休憩

13時から17時15分まで

訓練 分担事務 諸作業等

17時15分から19時まで

夕食 入浴 休憩

19時から22時まで

甲班分担事務

19時から19時45分まで

乙班分担事務

19時45分から1時30分まで

乙班仮眠

22時から1時30分まで

甲班夜間勤務

1時30分から7時15分まで

甲班仮眠

1時30分から5時まで

乙班夜間勤務

5時から7時15分まで

乙班分担事務

7時15分から8時30分まで

庁舎及び車両清掃 勤務交替準備

各務原市消防本部及び消防署職員の服務等に関する規程

昭和40年3月25日 消防本部訓令乙第1号

(令和4年7月28日施行)

体系情報
第11類 防/第1章 消防本部・消防署
沿革情報
昭和40年3月25日 消防本部訓令乙第1号
昭和44年3月29日 消防本部訓令第1号
昭和48年1月13日 消防本部訓令第2号
昭和49年3月30日 消防本部訓令第1号
平成元年9月1日 消防本部訓令第5号
平成5年6月24日 消防本部訓令第1号
平成14年3月19日 消防本部訓令第3号
平成16年3月25日 消防本部訓令第2号
平成20年3月27日 消防本部訓令第3号
平成23年1月6日 消防本部訓令第1号
平成26年6月30日 消防本部訓令第2号
平成31年4月1日 消防本部訓令第2号
令和2年3月24日 消防本部訓令第1号
令和3年6月30日 消防本部訓令第3号
令和4年7月28日 消防本部訓令第1号