○各務原市風致地区条例

平成24年12月25日

条例第34号

(目的)

第1条 この条例は、都市計画法(昭和43年法律第100号)第58条第1項の規定により、風致地区内における建築等の規制に関し必要な事項を定め、もって都市の風致を維持することを目的とする。

(風致保全方針)

第2条 市長は、風致地区(面積が10ヘクタール以上で、他の市町村の区域にわたるものを除く。以下同じ。)内において、都市の風致を維持するための方針(以下この条において「風致保全方針」という。)を定めなければならない。

2 風致保全方針は、次に掲げる事項について定めるものとする。

(1) 風致地区の種別の区分に関する事項

(2) 風致の維持のための施策に関する事項

(3) 前2号に掲げるもののほか、風致の維持に関し重要な事項

3 市長は、風致保全方針を定めようとするときは、あらかじめ、各務原市都市計画審議会の意見を聴かなければならない。

4 市長は、風致保全方針を定めたときは、これを告示しなければならない。

5 前2項の規定は、風致保全方針を変更する場合について準用する。

(風致地区の種別)

第3条 風致地区は、第1種風致地区及び第2種風致地区に区分するものとし、その区域は、市長が指定するものとする。

2 市長は、前項の規定による指定をしようとするときは、あらかじめ、各務原市都市計画審議会の意見を聴かなければならない。

3 市長は、第1項の規定による指定をするときは、その旨及びその区域を告示しなければならない。

4 前2項の規定は、第1項の規定による指定を変更する場合について準用する。

(許可を要する行為)

第4条 風致地区内において、次に掲げる行為をしようとする者は、規則で定めるところにより、あらかじめ、市長の許可を受けなければならない。ただし、当該風致地区に関する都市計画が定められ、又は変更された際新たに風致地区となった区域において、既に着手していた行為については、この限りでない。

(1) 建築物その他の工作物(以下「建築物等」という。)の新築、改築、増築又は移転

(2) 宅地の造成、土地の開墾その他の土地の形質の変更

(3) 木竹の伐採

(4) 土石の類の採取

(5) 水面の埋立て又は干拓

(6) 建築物等の色彩の変更

(7) 屋外における土石、廃棄物(廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和45年法律第137号)第2条第1項に規定する廃棄物をいう。以下同じ。)又は再生資源(資源の有効な利用の促進に関する法律(平成3年法律第48号)第2条第4項に規定する再生資源をいう。以下同じ。)の堆積

2 前項の規定にかかわらず、同項各号に掲げる行為に該当する行為で次に掲げるものについては、同項の許可を受けることを要しない。

(1) 都市計画事業の施行として行う行為

(2) 国、県若しくは市町村又は都市計画施設を管理することとなる者が当該都市施設又は市街地開発事業に関する都市計画に適合して行う行為

(3) 非常災害のため必要な応急措置として行う行為

(4) 建築物の新築、改築又は増築で、当該新築、改築又は増築に係る建築物若しくはその部分の床面積の合計が10平方メートル以下であるもの(新築、改築又は増築後の建築物の高さが別表地区の欄に掲げる地区の区分ごとに、それぞれ同表高さの欄に掲げる高さを超えることとなるものを除く。)

(5) 建築物の移転で、当該移転に係る建築物の床面積が10平方メートル以下であるもの

(6) 次に掲げる工作物(建築物以外の工作物をいう。以下同じ。)の新築、改築、増築又は移転

 風致地区内において行う工事に必要な仮設の工作物

 水道管、下水道管、井戸その他これらに類する工作物で地下に設けるもの

 消防又は水防の用に供する望楼及び警鐘台

 からまでに掲げるもの以外の工作物で、新築、改築、増築又は移転に係る部分の高さが1.5メートル以下であるもの

(7) 面積が10平方メートル以下の土地の形質の変更で、高さが1.5メートルを超えるのりを生ずる切土又は盛土を伴わないもの

(8) 次に掲げる木竹の伐採

 間伐、枝打ち、整枝等木竹の保育のため通常行われる木竹の伐採

 枯損した木竹又は危険な木竹の伐採

 自家の生活の用に充てるために必要な木竹の伐採

 仮植した木竹の伐採

 この項各号及び次条各号に掲げる行為のため必要な測量、実地調査又は施設の保守の支障となる木竹の伐採

(9) 土石の類の採取で、その採取による地形の変更が第7号の土地の形質の変更と同程度のもの

(10) 面積が10平方メートル以下の水面の埋立て又は干拓

(11) 建築物等のうち、屋根、壁面、煙突、門、塀、橋、鉄塔その他これらに類するもの以外のものの色彩の変更

(12) 屋外における土石、廃棄物又は再生資源の堆積で、その面積が10平方メートル以下であり、かつ、高さが1.5メートル以下であるもの

(13) 前各号に掲げるもののほか、次に掲げる行為

 法令又はこれに基づく処分による義務の履行として行う行為

 建築物の存する敷地内で行う行為。ただし、次に掲げる行為を除く。

(ア) 建築物の新築、改築、増築又は移転

(イ) 工作物のうち、当該敷地に存する建築物に附属する物干場、受信用の空中線系(その支持物を含む。)その他これらに類する工作物以外のものの新築、改築、増築又は移転

(ウ) 高さが1.5メートルを超えるのりを生ずる切土又は盛土を伴う土地の形質の変更

(エ) 高さが5メートルを超える木竹の伐採

(オ) 土石の類の採取で、その採取による地形の変更が(ウ)の土地の形質の変更と同程度のもの

(カ) 建築物等の色彩の変更で第11号の規定に該当しないもの

(キ) 屋外における土石、廃棄物又は再生資源の堆積で前号の規定に該当しないもの

 認定電気通信事業(電気通信事業法(昭和59年法律第86号)第120条第1項に規定する認定電気通信事業をいう。以下同じ。)又は有線一般放送業務(共同聴取業務に限る。以下同じ。)の用に供する線路又は空中線系(その支持物を含む。以下同じ。)のうち、高さが15メートル以下であるものの新築(有線一般放送業務の用に供する線路又は空中線系に係るものに限る。)、改築、増築又は移転

 農林漁業を営むために行う行為。ただし、次に掲げる行為を除く。

(ア) 建築物の新築、改築、増築又は移転

(イ) 用排水施設(幅員が2メートル以下の用排水路を除く。)又は幅員が2メートルを超える農道若しくは林道の設置

(ウ) 宅地の造成又は土地の開墾

(エ) 森林の択伐又は皆伐(林業を営むために行うものを除く。)

(オ) 水面の埋立て又は干拓

3 国、都道府県、市町村の機関又は規則で定める法人(以下この項において「国等の機関等」という。)が行う行為については、第1項の許可を受けることを要しない。この場合において、当該国等の機関等は、その行為をしようとするときは、あらかじめ、市長に協議しなければならない。

(適用除外)

第5条 次に掲げる行為については、前条第1項の規定による許可を受け、又は同条第3項の規定による協議をすることを要しないものとする。この場合において、これらの行為をしようとする者は、あらかじめ、市長にその旨を通知しなければならない。

(1) 高速自動車国道若しくは道路法(昭和27年法律第180号)による自動車専用道路の新設若しくは改築(これらの道路とこれらの道路以外の道路(道路運送法(昭和26年法律第183号)による一般自動車道を除く。)とを連結する施設の新設及び改築を除く。)、維持、修繕若しくは災害復旧又は道路法による道路(高速自動車国道及び自動車専用道路を除く。)の改築(小規模の拡幅、舗装、勾配の緩和、線形の改良その他道路の現状に著しい変更を及ぼさないものに限る。)、維持、修繕若しくは災害復旧に係る行為

(2) 道路運送法による一般自動車道及び専用自動車道(鉄道若しくは軌道の代替に係るもの又は一般乗合旅客自動車運送事業の用に供するものに限る。)の造設(これらの自動車道とこれらの自動車道以外の道路(高速自動車国道及び道路法による自動車専用道路を除く。)とを連結する施設の造設を除く。)又は管理に係る行為

(3) 自動車ターミナル法(昭和34年法律第136号)によるバスターミナルの設置又は管理に係る行為

(4) 河川法(昭和39年法律第167号)第3条第1項に規定する河川又は同法第100条第1項の規定により指定された河川の改良工事の施行又は管理に係る行為

(5) 独立行政法人水資源機構法(平成14年法律第182号)第12条第1項各号(同項第4号を除く。)に規定する業務に係る行為(前号に掲げるものを除く。)

(6) 砂防法(明治30年法律第29号)による砂防工事の施行又は砂防設備の管理(同法に規定する事項が準用されるものを含む。)に係る行為

(7) 地すべり等防止法(昭和33年法律第30号)による地すべり防止工事の施行に係る行為

(8) 急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律(昭和44年法律第57号)による急傾斜地崩壊防止工事の施行に係る行為

(9) 森林法(昭和26年法律第249号)第5条の地域森林計画に定める林道の新設及び管理に係る行為並びに同法第41条に規定する保安施設事業の施行に係る行為

(10) 国有林野内において行う国民の保健休養の用に供する施設の設置又は管理に係る行為

(11) 土地改良法(昭和24年法律第195号)による土地改良事業の施行に係る行為(水面の埋立て及び干拓を除く。)

(12) 地方公共団体又は農業等を営む者が組織する団体が行う農業構造、林業構造又は漁業構造の改善に関し必要な事業の施行に係る行為(水面の埋立て及び干拓を除く。)

(13) 独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構が行う鉄道施設の建設(駅、操車場、車庫その他これらに類するもの(以下「駅等」という。)の建設を除く。)又は管理に係る行為

(14) 鉄道事業法(昭和61年法律第92号)による鉄道事業者又は索道事業者が行うその鉄道事業又は索道事業で一般の需要に応ずるものの用に供する施設の建設(鉄道事業にあっては、駅等の建設を除く。)又は管理に係る行為

(15) 軌道法(大正10年法律第76号)による軌道の敷設(駅等の建設を除く。)又は管理に係る行為

(16) 航空法(昭和27年法律第231号)による航空保安施設で公共の用に供するもの又は同法第96条に規定する指示に関する業務の用に供するレーダー若しくは通信設備の設置又は管理に係る行為

(17) 気象、地象、洪水その他これらに類する現象の観測又は通報の用に供する設備の設置又は管理に係る行為

(18) 国又は地方公共団体が行う通信業務の用に供する線路又は空中線系及びこれらに係る電気通信設備を収容するための施設の設置又は管理に係る行為

(19) 認定電気通信事業の用に供する線路又は空中線系及びこれらに係る電気通信設備を収容するための施設の設置又は管理に係る行為

(20) 放送法(昭和25年法律第132号)による基幹放送業務の用に供する線路又は空中線系及びこれらに係る電気通信設備を収容するための施設の設置又は管理に係る行為

(21) 電気事業法(昭和39年法律第170号)による電気事業の用に供する電気工作物の設置(発電の用に供する電気工作物の設置を除く。)又は管理に係る行為

(22) ガス事業法(昭和29年法律第51号)によるガス工作物の設置(液化石油ガス以外の原料を主原料とするガスの製造の用に供するガス工作物(圧縮天然ガスに係るものを除く。)の設置を除く。)又は管理に係る行為

(23) 水道法(昭和32年法律第177号)による水道事業若しくは水道用水供給事業若しくは工業用水道事業法(昭和33年法律第84号)による工業用水道事業の用に供する施設又は下水道法(昭和33年法律第79号)による下水道の排水管若しくはこれを補完するため設けられるポンプ施設の設置又は管理に係る行為

(24) 道路交通法(昭和35年法律第105号)による信号機の設置又は管理に係る行為

(25) 文化財保護法(昭和25年法律第214号)第27条第1項の規定により指定された重要文化財、同法第78条第1項の規定により指定された重要有形民俗文化財、同法第92条第1項に規定する埋蔵文化財又は同法第109条第1項の規定により指定され、若しくは同法第110条第1項の規定により仮指定された史跡名勝天然記念物の保存に係る行為

(26) 岐阜県文化財保護条例(昭和29年岐阜県条例第37号)第3条第1項の規定により指定された岐阜県重要文化財、同条例第7条の6第1項の規定により指定された岐阜県重要有形民俗文化財又は同条例第8条第1項の規定により指定された岐阜県史跡、岐阜県名勝若しくは岐阜県天然記念物の保存に係る行為

(27) 各務原市文化財保護条例(昭和52年条例第10号)第4条第1項の規定により指定された各務原市重要文化財、同条例第19条第1項の規定により指定された各務原市重要有形民俗文化財又は同条例第24条第1項の規定により指定された各務原市史跡、各務原市名勝若しくは各務原市天然記念物の保存に係る行為

(28) 都市公園法(昭和31年法律第79号)による都市公園又は公園施設の設置又は管理に係る行為

(29) 自然公園法(昭和32年法律第161号)による公園事業又は県立自然公園のこれに相当する事業の執行に係る行為

(30) 鉱業法(昭和25年法律第289号)第3条第1項に規定する鉱物の掘採に係る行為

(許可の基準)

第6条 市長は、第4条第1項各号に掲げる行為で次に定める基準に適合するものについては、同項の許可をするものとする。

(1) 建築物等の新築

 仮設の建築物等

(ア) 当該建築物等の構造が、容易に移転し、又は除却することができるものであること。

(イ) 当該建築物等の規模及び形態が、当該新築の行われる土地及びその周辺の土地の区域における風致と著しく不調和でないこと。

 地下に設ける建築物等については、当該建築物等の位置及び規模が、当該新築の行われる土地及びその周辺の土地の区域における風致の維持に支障を及ぼすおそれが少ないこと。

 及びに掲げるもの以外の建築物等

(ア) 建築物にあっては、当該建築物の高さが、別表地区の欄に掲げる地区の区分ごとに、それぞれ同表高さの欄に掲げる高さを超えないこと。ただし、当該建築物の位置、規模、形態及び意匠が、当該新築の行われる土地及びその周辺の土地の区域における風致と著しく不調和でなく、かつ、当該建築物の敷地について風致の維持に有効な措置が行われることが確実と認められる場合においては、この限りでない。

(イ) 建築物にあっては、当該建築物の建築面積の敷地面積に対する割合(以下「建ぺい率」という。)が、別表地区の欄に掲げる地区の区分ごとに、それぞれ同表建ぺい率の欄に掲げる割合を超えないこと。ただし、土地の状況により風致の維持に支障がないと認められる場合においては、この限りでない。

(ウ) 建築物にあっては、当該建築物の外壁又はこれに代わる柱の面から敷地の境界線までの距離(以下「外壁の後退距離」という。)が、別表地区の欄に掲げる地区の区分ごとに、同表外壁の後退距離の欄に掲げる敷地の境界線の区分に応じ、それぞれ同欄に掲げる距離以上であること。ただし、土地の状況により風致の維持に支障がないと認められる場合においては、この限りでない。

(エ) 建築物にあっては当該建築物の位置、形態及び意匠が、工作物にあっては当該工作物の位置、規模、形態及び意匠が、当該新築の行われる土地及びその周辺の土地の区域における風致と著しく不調和でないこと。

(オ) 建築物にあっては、当該建築物の敷地が造成された宅地又は埋立て若しくは干拓が行われた土地であるときは、風致の維持に必要な植栽その他の措置を行うものであること。

(2) 建築物等の改築

 建築物にあっては、当該改築後の建築物の高さが改築前の建築物の高さを超えないこと。

 建築物にあっては当該改築後の建築物の位置、形態及び意匠が、工作物にあっては当該改築後の工作物の位置、規模、形態及び意匠が、当該改築の行われる土地及びその周辺の土地の区域における風致と著しく不調和でないこと。

(3) 建築物等の増築

 仮設の建築物等

(ア) 当該増築部分の構造が、容易に移転し、又は除却することができるものであること。

(イ) 当該増築後の建築物等の規模及び形態が、当該増築の行われる土地及びその周辺の土地の区域における風致と著しく不調和でないこと。

 地下に設ける建築物等については、当該増築後の建築物等の位置及び規模が、当該増築の行われる土地及びその周辺の土地の区域における風致の維持に支障を及ぼすおそれが少ないこと。

 及びに掲げるもの以外の建築物等

(ア) 建築物にあっては、当該増築後の建築物の高さが、別表地区の欄に掲げる地区の区分ごとに、それぞれ同表高さの欄に掲げる高さを超えないこと。第1号ウ(ア)ただし書の規定は、この場合について準用する。

(イ) 建築物にあっては、当該増築後の建ぺい率が、別表地区の欄に掲げる地区の区分ごとに、それぞれ同表建ぺい率の欄に掲げる割合を超えないこと。第1号ウ(イ)ただし書の規定は、この場合について準用する。

(ウ) 建築物にあっては、当該増築部分の外壁の後退距離が、別表地区の欄に掲げる地区の区分ごとに、同表外壁の後退距離の欄に掲げる敷地の境界線の区分に応じ、それぞれ同欄に掲げる距離以上であること。第1号ウ(ウ)ただし書の規定は、この場合について準用する。

(エ) 建築物にあっては当該増築後の建築物の位置、形態及び意匠が、工作物にあっては当該増築後の工作物の位置、規模、形態及び意匠が、当該増築の行われる土地及びその周辺の土地の区域における風致と著しく不調和でないこと。

(4) 建築物等の移転

 建築物にあっては、当該移転後の外壁の後退距離が、別表地区の欄に掲げる地区の区分ごとに、同表外壁の後退距離の欄に掲げる敷地の境界線の区分に応じ、それぞれ同欄に掲げる距離以上であること。第1号ウ(ウ)ただし書の規定は、この場合について準用する。

 当該移転後の建築物等の位置が、当該移転の行われる土地及びその周辺の土地の区域における風致と著しく不調和でないこと。

(5) 宅地の造成、土地の開墾その他の土地の形質の変更については、次に掲げる要件に該当し、かつ、風致の維持に支障を及ぼすおそれが少ないこと。

 木竹が保全され、又は適切な植栽が行われる土地の面積の宅地の造成、土地の開墾その他の土地の形質の変更に係る土地の面積に対する割合(以下「緑地率」という。)が、別表地区の欄に掲げる地区の区分ごとに、それぞれ同表緑地率の欄に掲げる割合以上であること。ただし、周辺の土地の状況により風致の維持に支障がないと認められる場合は、この限りでない。

 宅地の造成、土地の開墾その他の土地の形質の変更に係る土地及びその周辺の土地の区域における木竹の生育に支障を及ぼすおそれが少ないこと。

 1ヘクタールを超える宅地の造成、土地の開墾その他の土地の形質の変更にあっては、次に掲げる行為を伴わないこと。

(ア) 別表地区の欄に掲げる地区の区分ごとに、それぞれ同表の切土又は盛土の高さの欄に掲げる高さを超えてのりを生ずる切土又は盛土(周辺の土地の状況により風致の維持に支障がないと認められるものを除く。)

(イ) 都市の風致の維持上特に枢要な森林で市長があらかじめ指定したものの伐採

 1ヘクタール以下の宅地の造成、土地の開墾その他の土地の形質の変更で(ア)に規定する切土又は盛土を伴うものにあっては、適切な植栽を行うものであること等により当該切土又は盛土により生ずるのりが当該土地及びその周辺の土地の区域における風致と著しく不調和とならないものであること。

(6) 木竹の伐採については、当該木竹の伐採が次のいずれかに該当し、かつ、伐採の行われる土地及びその周辺の土地の区域における風致を損なうおそれが少ないこと。

 第4条第1項第1号及び第2号に掲げる行為をするために必要な最小限度の木竹の伐採

 森林の択伐

 伐採後の成林が確実であると認められる森林の皆伐(前号ウ(イ)の森林に係るものを除く。)で、伐採区域の面積が1ヘクタールを超えないもの

 森林である土地の区域外における木竹の伐採

(7) 土石の類の採取については、採取の方法が、採取を行う土地及びその周辺の土地の区域における風致の維持に支障を及ぼすおそれが少ないこと。

(8) 水面の埋立て又は干拓

 適切な植栽を行うものであること等により行為後の地貌が当該土地及びその周辺の土地の区域における風致と著しく不調和とならないものであること。

 当該行為に係る土地及びその周辺の土地の区域における木竹の生育に支障を及ぼすおそれが少ないこと。

(9) 建築物等の色彩の変更については、当該変更後の色彩が、当該変更の行われる建築物等の存する土地及びその周辺の土地の区域における風致と著しく不調和でないこと。

(10) 屋外における土石、廃棄物又は再生資源の堆積については、堆積を行う土地及びその周辺の土地の区域における風致の維持に支障を及ぼすおそれが少ないこと。

2 第4条第1項の許可には、都市の風致の維持上必要な条件を付することができる。この場合において、この条件は、当該許可を受けた者に不当な義務を課するものであってはならない。

(許可事項の変更)

第7条 第4条第1項の許可を受けた者は、当該許可に係る事項を変更しようとする場合には、規則で定めるところにより、あらかじめ、市長の許可を受けなければならない。ただし、変更しようとする行為が同条第2項各号のいずれかに該当するとき、又は規則で定める軽微な変更をしようとするときは、この限りでない。

2 前条の規定は、前項に規定する変更の許可について準用する。

(許可標識の掲示義務)

第8条 この条例の規定による許可を受けた者は、当該許可に係る行為をするときは、許可年月日その他の事項を記載した規則で定める標識を、当該行為の期間中当該行為地の公衆の見やすい場所に掲示しなければならない。

(許可に基づく地位の承継)

第9条 この条例の規定による許可を受けた者の相続人その他の一般承継人は、被承継人が有していた当該許可に基づく地位を承継する。

2 前項の規定による地位の承継を除き、この条例の規定による許可を受けた者からその所有に係る土地の所有権その他当該許可に係る行為を行う権原を取得した者は、規則で定めるところにより、市長の承認を受けて、当該許可を受けた者が有していた当該許可に基づく地位を承継することができる。

(監督処分)

第10条 市長は、次の各号のいずれかに該当する者に対して、風致を維持するため必要な限度において、この条例の規定による許可を取り消し、変更し、これらの効力を停止し、これらの条件を変更し、若しくは新たに条件を付し、又は工事その他の行為の停止を命じ、若しくは相当の期限を定めて、建築物等の改築、移転若しくは除却その他違反を是正するため必要な措置をとることを命ずることができる。

(1) この条例の規定若しくはこれに基づく処分に違反した者又は当該違反の事実を知って、当該違反に係る土地若しくは建築物等を譲り受け、若しくは賃貸借その他の方法により当該違反に係る土地若しくは建築物等を使用する権利を取得した者

(2) この条例の規定又はこれに基づく処分に違反した工事の注文主若しくは請負人(請負工事の下請人を含む。以下同じ。)又は請負契約によらないで自らその工事をしている者若しくはした者

(3) この条例の規定による許可に付した条件に違反している者

(4) 偽りその他不正な手段により、この条例の規定による許可を受けた者

2 前項の規定により必要な措置をとることを命じようとする場合において、過失がなくて当該措置を命ずべき者を確知することができないときは、市長は、その者の負担において、当該措置を自ら行い、又はその命じた者若しくは委任した者にこれを行わせることができる。この場合において、相当の期限を定めて当該措置を行うべき旨及びその期限までに当該措置を行わないときは、市長又はその命じた者若しくは委任した者が当該措置を行う旨を、あらかじめ公告しなければならない。

3 市長は、第1項の規定による命令をした場合において、標識の設置その他規則で定める方法により、その旨を公示しなければならない。

4 前項の標識は、第1項の規定による命令に係る土地又は建築物等若しくは建築物等の敷地内に設置することができる。この場合において、同項の規定による命令に係る土地又は建築物等若しくは建築物等の敷地の所有者、管理者又は占有者は、当該標識の設置を拒み、又は妨げてはならない。

(報告又は資料の提出)

第11条 市長は、この条例の施行に必要な限度において、この条例の規定による許可を受けた者、当該許可に係る行為の請負人又は当該行為に係る土地若しくは物件の所有者に対し、当該行為の実施の状況等に関し、必要な報告又は資料の提出を求めることができる。

(立入検査)

第12条 市長又はその命じた者若しくは委任した者は、第10条の規定による権限を行うため必要がある場合においては、当該土地に立ち入り、当該土地若しくは当該土地にある建築物等又は当該土地において行われている工事の状況を検査することができる。

2 前項の規定により他人の土地に立ち入ろうとする者は、規則で定める身分を示す証明書を携帯し、関係人の請求があったときは、これを提示しなければならない。

3 第1項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。

(委任)

第13条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

(罰則)

第14条 第10条第1項の規定による市長の命令に違反した者は、50万円以下の罰金に処する。

第15条 次の各号のいずれかに該当する者は、30万円以下の罰金に処する。

(1) 第4条第1項又は第7条第1項の規定に違反して、第4条第1項各号に掲げる行為をした者

(2) 第6条第2項(第7条第2項において準用する場合を含む。)の規定により許可に付された条件に違反した者

第16条 次の各号のいずれかに該当する者は、20万円以下の罰金に処する。

(1) 第11条の規定による報告若しくは資料の提出をせず、又は虚偽の報告若しくは資料の提出をした者

(2) 第12条第1項の規定による立入検査を拒み、妨げ、又は忌避した者

第17条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務又は財産に関して前3条に規定する違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して各本条の刑を科する。

(施行期日)

1 この条例は、平成25年4月1日から施行する。

(経過措置)

2 この条例の施行の日前に岐阜県風致地区条例(昭和45年岐阜県条例第17号。以下「県条例」という。)第2条第1項の規定により定められた風致保全方針及び県条例第3条第1項の規定により指定された風致地区の種別及びその区域については、第2条第1項の規定により定める風致保全方針及び第3条第1項の規定により指定する風致地区の種別及びその区域とみなす。

3 この条例の施行の際現に県条例第4条から第17条までの規定によりなされた許可、申請その他の行為は、この条例の相当規定によりなされた許可、申請その他の行為とみなす。

別表(第4条、第6条関系)

地区

高さ

建ぺい率

外壁の後退距離

緑地率

切土又は盛土の高さ

道路に接する敷地の境界線

その他の敷地の境界線

第1種風致地区

8メートル

10分の2

3メートル

1.5メートル

10分の5

3メートル

第2種風致地区

10メートル

10分の4

2メートル

1メートル

10分の3

5メートル

各務原市風致地区条例

平成24年12月25日 条例第34号

(平成25年4月1日施行)